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『浮島』とは元々植物の枯れ草などが積重なって出来た泥炭層が浮上がって湖岸植物の一部が切れて水中を漂う現象である。
人工浮島は人工の浮力体と水辺の植物が生育できる基盤とを組み合わせたもので、植物が育つ為の十分な浮力を有し、耐久性があり、 係留ロープ、アンカー等で固定を行い、湖沼や調整池などで使用されているものです。 係留ロープの太さ、アンカー大きさなどの選定には浮島の外力に対しての計算をきちんと行った上で検討する必要がありますが、 なかには検討を行わず設置を行い沈んでしまっているケースもあるようです。以降、人工浮島のことを浮島と表記します。

浮島を設置することで水辺の生態に多様性をもたらし、様々な生物の営みの場を提供することが可能になります。

【浮島の効果】


@水鳥の休息、営巣、採餌場所の提供
浮島は陸と繋がっていない岸から離れた場所に設置することで、水鳥が天敵となる動物、人間から身を守ることが出来きます。 そのため、水鳥が安心して休息を行い、時には営巣場所として利用します。 また、浮島の下には小魚が集まるので、その小魚を捕食しに採餌場所として利用されます。 水鳥の種類によって好む環境があるので、カワセミなどの小型の鳥には枝などのある止り木が必要など、 浮島の設置を行う現地に生息している水鳥の生態にあった浮島を設置することが必要です。

【浮島上のカイツブリの巣】        【水鳥が群がる浮島】


【止り木と隠れ場所】            【植物を生やさない浮島と水鳥の巣】


A小魚の隠れ場、産卵場所の提供
浮島の下には多くの植物の根が伸び、プランクトンなどの住処になります。 そのプランクトンを食べに魚やエビ類が多く集ります。 また、植物根は魚の産卵場所としても利用され浮島を設置することで魚の数が増えます。

【浮島下の植物根】             【浮島直下で捕獲されたスジエビ】


【浮島の下で捕獲された小魚】


B水位変動の大きい調整池、ダム湖の水辺植物の保護
浮島は湖沼の水位変動に追従するように設置することが可能で、水辺植物にとって一番良い環境を常に提供することが出来ます。 その為、水位変動の大きな農業用のため池、調整池、ダム湖などでは護岸の緑化の変わりに、簡単に水際の緑化を行うことができます。

【水位変動による浮島の係留変動】


その他、浮島には水質を改善する効果などがあります。
次回は「水質浄化における浮島とカーヴァスの相乗効果」と題して浮島の浄化効果や、カーバスエアレータと組み合わせた浄化の実績などをご紹介いたします。


株式会社きら和ぎ
黒川 直樹