会社概要 製品案内 カーヴァスって? 泡沫分離講座 導入事例 納入実績

マイクロバブルのはしり

カーヴァスエアレーターは、今ほどマイクロバブルが注目されていなかった時から、長い時間をかけて改良を加えてきて現在の性能を獲得しました。 今も昔も変わらないのは、証明されていない未知の魅力に引き付けられることです。 そのため、なんでも効く魔法の技術であるかのように誤解され、ブームの終焉とともに消えてしまう技術は数多くありました。 カーヴァスエアレーターは、浮き沈みの歴史の中で、見当違いからやめた技術、未知の原理からくる不安定さのために消えた技術、失敗を繰り返しながらも安定した性能を獲得した技術など、数多くの経験を積んできました。

基本理念:細かさよりも効率を追求

長年の経験から、気泡は小さければ全てに対してよいのではなく、用途に応じて、細かさ、量に最適なバランスがあることがわかりました。 ラボではなく実規模においては、気体溶解は@細かさA量、気液反応は@量、A細かさが重要になります。 そのため、カーヴァスエアレーターは細かさだけを追求するのではなく、用途に応じて細かさ、量が最適なバランスになるように開発してきました。

酸素を水中供給するのに、各種曝気装置が用いられます。その時に、曝気装置の性能として酸素溶解効率が用いられることがあります。 ここで重要になることは、水中に供給する酸素の効率が重要なのか、それとも絶対量が重要なのかを理解することです。 酸素溶解効率は、供給した酸素の内の何パーセントが水中に溶けたかを示すものであり、無駄がいかに少ないかを表し、相対量になります。 曝気することの目的は水中に酸素を供給することであり、無駄なく溶かすのが目的ではなく、少ない動力で大量の酸素を供給することです。 したがって、曝気の性能指標は同じ効率でも、溶解効率ではなく動力効率で性能評価します。 動力効率は、単位電力量当たりに供給できる酸素量であり、絶対量になります。動力効率を高くするには、絶対条件としては少ない動力で大量の空気を供給できることです。 気泡径も重要になりますが、重要度としては送気量の次になります。 したがって、曝気装置においてはナノバブルのような少量極微細な気泡は不向きであり、大量マイクルバブルが最も効果的です。

ファインバブルにおける位置づけ

ファインバブル発生器は原理の違いにより、@二相流旋回式、Aベンチュリー式、Bスタティックミキサー式、C機械剪断式、D微細孔通気式、E加圧溶解式に大別されます。 ただ、加圧+二相流旋回やベンチュリー+スタティックミキサーなど、複数の原理を用いる場合もあります。 マイクルナノバブル域の気泡を大量に生成するには、加圧溶解の原理を組み込むことが必要になります。 カーヴァスエアレーターは機械剪断式に該当し、気泡発生に加圧ではなく負圧を利用していますので、気泡径の分類ではマイクロバブルに該当します。

カーヴァスエアレーターを用いた応用開発

カーヴァスエアレーターの開発が一段落ついた時期に、カーヴァスエアレーターの能力を理解してもらうために用途開発を始めました。 様々な装置やシステムを開発し、失敗した例も数多くありましたが、現在でもトップクラスの能力を持つ装置、システムも開発することができました。 成功例では、現在の弊社中核装置である泡沫分離装置、アルカリ排水中和装置、魚介類飼育システムなどがあります。 また、まだ装置として販売はしていませんが、油水分離装置、湿式集塵装置、オゾン溶解装置、炭酸泉製造装置など開発途上のものも数多くあります。 今後、データーを蓄積し、早いうちに弊社製品にラインアップする予定です。

通気撹拌の特殊能力:気液反応

気体溶解と気液反応の違いは、気体溶解は気体を液中に溶かしこむのに対し、気液反応は気体の溶解と同時に溶解した気体と液中の物質とが反応することにあります。 気体溶解では水中の溶解気体の濃度が時間とともに、飽和点に達するまで上昇します。 気体は濃度が高くなるにつけて溶け込みにくくなるので、如何に効率よく気泡中の気体を液中に移動させるかが重要になります。 そのため、気体溶解においては気泡径、圧力が重要なファクターになります。 一方気液反応は、溶けた瞬間に反応するため液中の溶解気体の濃度は上昇しません。 飽和度が低い点では気泡中の気体は水中に移動しやすいので、如何に溶けた気体と液中の気体を反応させるかが重要になります。 そのため、気液反応においては気泡量、撹拌混合力が重要なファクターになります。

実装置として重要なこと【目詰まり】

研究段階では問題にならないが、実際に使ってみると問題になる一番の要因は、目詰まりにより性能が発揮できなくなるという点です。 水道水で試験しているときは問題になりませんが、実際の排水は多くの不純物が含まれており、その中には粘着性、付着性のある物質が数多くあります。 例えば、カルシウム系アルカリ排水は、炭酸ガスで中和すると付着性のある炭酸カルシウムが大量に発生し、マイクロバブル発生器に付着します。 炭酸カルシウムは想像以上に量が多いので、一般的なマイクロバブル発生器では瞬時に目詰まりを起こしてしまい、短期間での清掃が必要となります。 また、水産養殖で用いられる場合も、魚介類の体表から排出される粘液による目詰まりという問題を抱えています。 したがって、全てに当てはまるわけではありませんが、目詰まりしない装置であることは実用化における前提条件と考えられます。 カーヴァスエアレーターは、気泡発生部分を排水が通過することが無いので目詰まりは起こらず、洗浄無しに長期間にわたって安定な気泡供給を行うことができます。

カーヴァスエアレーターの用途

自吸式の気液及び液液混合機であるカーヴァスエアレーターは、撹拌機・ポンプ・ブロワーなどと同様に、様々分野で使用することができる基本的な装置です。