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4か月ぶりにマレーシアの首都クアラルンプールに来ています。長年日本人シニアのセカンドライフの人気ナンバーワンとして、TVなどに取り上げられる機会も増えていますが、アジアの中でも有数の親日国であり、元首相のマハティール氏が取った「ルックイースト」政策−日本を真似るーが国の発展をもたらし、国民一人一人の生活も非常に豊かになってきています。中心部には高層ビルがそびえ、街中では日本車。欧米車、マレーシア車が走っているのを見る事ができます。

【KLCCとペトロナスツインタワー】


南北に長いマレー半島とその東にあるボルネオ島の一部からなるこの国は、まさに熱帯雨林気候で、夕方になるとバケツをひっくり返したような雨が降ります。傘をさしても意味がないような雨で、町の人たちは建物の中でじっと雨が止むのを待っています。
車を持っている人も多く、町は車で溢れていますが、ベトナムやインドネシアほどではないにしろ、バイクも数多く走っていて、このライダーたちが高速道路の下などで“雨宿り”ができる所に集まってしまうので、結果的に道路の一車線を塞ぐこととなってしまい、車の渋滞は一層激しくなります。
クアラルンプールの町には地下鉄やモノレールが整備されていますが、渋滞が解消される事はなく、近年ますますひどくなっているのが現状です。

飛行機で昼間に到着する機会があったら、飛行場の周りが緑に覆われているのに驚かれる方々も多いのではないかと思います。一見ジャングルのように見えますが、ほとんどの部分は人工的に植樹されたパームツリーです。
聞いた話によると、パームツリーの下にはネズミに似た小動物がおり、実をかじってしまうのだそうで、その駆除のためにコブラが放たれているそうです。うかつに近寄ることは出来ません。
この小さな身から取れるパームオイルが国の大きな収益源で、インドネシアと並んで、世界1,2位の産出量を誇ります。パームツリーは幹が太く葉も大きいのですが、実の部分は非常に小さく、オイルを絞ったあとに出る「搾りかす「も加えると、使用されないものがとんでもなく大量に出来てしまうといった悩みを持っています。マレーシア国内はもとより、日本をはじめとする海外の企業や大学がそれらをバイオマスとして利用する試みを続けていますが、有効な決定打はまだ見つかってないようです。

【コタキナバル】


海に面する東南アジアの国々では漁業が盛んですが、マレーシアも例外ではありません。クアラルンプールなどの都市部のスーパーや露店が集まるマーケットには、多種多様の魚、貝、エビ、カニが並びんでいますし、ボルネオ島随一の都市であるコタキナバルには町の中心地の海沿いに大きな市場があり、日本でも話題のマグロや南方独特の大小様々の水産物が取引されるのを見る事ができます。
一般的な漁業に加えて養殖も盛んで、日本でよく目にするブラックタイガーやバナメイなどのエビの養殖は海岸部で盛んに行なわれています。 しかしながら海岸部にやたら多くの養殖場を作ってしまった結果、マングローブが破壊され環境問題として取り上げられるようになっており、今では養殖場の設置に厳しい制限が課せられるようになりました。養殖はエビだけではなく、ハタ科の魚である「ガルーパ」の養殖場も多く見られます。中華料理では蒸して提供される高級魚として知られているだけに、中華系の市民が多く住むクアラルンプールやペナン、また隣国のシンガポールや香港まで輸出されています。
養殖業者の大きな悩みは「赤潮」の発生です。この赤潮による被害が養殖業者の大きな悩みであり、その対策には官民あげて取り組むようになって来ています。水質管理に無頓着というか、利益のみを追い求めるあまり管理が行き届かない状況で、その行動が結果的に自分の首を絞めているのだと、ようやく最近になって気づいてきたのだと思われます。

【蟹の養殖】


多民族国家であるマレーシアは、それゆえの多くの問題を抱えていますが、それなりにうまくやっているという印象を受けます。各民族がそれぞれ独特の文化を持っており、それは「食」に関して一番よく表れているように思えます。それらについてはまた次回お伝えすることにしましょう。



旅人T.F.