浮島を設置による水質浄化効果としては主に次のような効果が上げられます。
【浮島の水質浄化イメージ】
@水面を遮光することで植物プランクトン(アオコ)を抑制効果
対象となる湖沼などに、浮島をある一定以上の割合で浮かべることで水面に日陰を作り、水温上昇を抑え、植物プランクトン(アオコ)を減らすことが出来ます。
A植栽植物による水中の栄養塩(窒素、リン)吸収効果による浄化効果
浮島に植えられた抽水植物は設置した、湖沼の窒素やリンなどの栄養のみで育つので、対象となる湖沼の栄養塩を吸収することが出来ます。
ただし、しっかりとその効果を得るには草刈などのメンテナンスが必要です。
B動物プランクトン増殖による植物プランクトン(アオコ)の抑制効果
浮島設置箇所と浮島設置箇所以外のろ過摂食者密度(動物プランクトン)と植物プランクトン(アオコ)の現存量を比較すると、
浮島直下ではろ過摂食者密度が高く、アオコ現存量が少ない結果となり、浮島がアオコの抑制効果に有効であることがわかります。
浮島設置によるプランクトンの増減実験
設置場所:千葉県立中央博物館 舟田池
設置日:2008年8月
設置目的:アオコ対策
【植物プランクトン〈アオコ〉を捕食する動物プランクトンの様子】
【ろ過摂食者(動物プランクトン)密度】 | 【アオコの現存量】 |
※ Float=浮島
浮島には先に述べたように浄化効果がありますが、更に、浮島とカーヴァスエアレータを組み合わせる事によって、
浮島だけでは対処出来ない水質浄化の機能を高めることが出来ます。
カーヴァスエアレータは水流を起こすことが出来るので、滞留している湖沼に水の流れを作りアオコや、水温上昇の抑制を行うことができます。
また、酸素の溶解効率が良いので、浮島に植栽している植物への酸素供給を行い、その生育を助け浮島では改善することの出来ない、
嫌気化した湖沼の底の改善を行うことが出来ます。
【カーヴァスエアレータと浮島による水質浄化イメージ】
【溜まり池での設置事例(茨城県下妻市)】
【河川での設置事例(埼玉県川口市)】
カーヴァスエアレータと浮島を組み合わせた浄化方法は、河川、湖沼など様々なローケーションで使用されています。
株式会社きら和ぎ
黒川 直樹