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魚介類飼育に必要なバイオフィルターとは

  

魚介類飼育システムに用いられるバイをフィルターは、アンモニアを処理して硝酸にする硝化と硝酸を処理して窒素ガスにする脱窒の2種類になります。 一般的には、硝化は好気条件(酸素リッチ)で処理を行い、脱窒は嫌気条件(無酸素)で処理を行います。 そのため脱窒は、飽和近くの溶存酸素が必要な飼育条件とは相反する無酸素状態を作り出すため非効率である、硫化水素発生の危険性が高いなどから、導入されることがほとんどありませんでした。 弊社が提供する脱窒は、好気条件での処理が可能であるだけでなく、無酸素状態にならない制御技術により、硫化水素発生の危険性が無い脱窒になっています。
弊社は、窒素負荷に基づいた設計と安全かつ効率的なシステムで、魚介類に最適な水作りをサポートいたします。   

 

設計の必要性

  

バイオフィルターは、魚介類が排泄するアンモニアを3工程(NH4-N→NO2-N→NO3-N→N2)で窒素ガスに変え、水中より無機窒素を除去します。 アンモニア、亜硝酸は魚介類に対して毒性があり、硝酸も貝類など無脊椎動物に悪影響を及ぼします。 そのため、魚介類飼育施設ではアンモニアや硝酸を除去する硝化槽、脱窒槽が設置されます。
アンモニアや硝酸を処理するには微生物を繁殖させることが必要となり、繁殖量が処理効率に最も影響を与えるので、硝化槽、脱窒槽には多くの微生物を保持するためにろ材が設置されます。 硝化槽のろ材量は、水槽水量に対する割合で推定される場合が多くみられます。 しかし、魚介類が排泄するアンモニア量は飼育条件(魚種、飼育密度、魚体重、飼育水温等)によって大きく変化するので、水槽水量で推定することは困難であり、魚介類の窒素排泄量から設計することが必要になります。
水槽水量比でバイオフィルターを設計すると、実際に飼育した時にアンモニア、硝酸が処理できず、魚介類にダメージを与えてしまうことがあります。 アワビ養殖の場合、1回のダメージが成長、歩留まりに大きな影響を与えるので、アンモニアが蓄積することが無いように窒素排泄量を計算して、バイオフィルターの大きさを決定することは重要なことになります。   

ろ材の洗浄

  

硝化槽は、飼育水槽からのSS分や付着微生物の自己繁殖により閉塞を起こすため、定期的に洗浄することが必要になります。 サンゴなど重量系ろ材の場合、洗浄には多くのマンパワーが必要になるため、ろ材は軽量系ろ材や洗浄が容易なろ材が選択されます。 また、ろ材は洗浄することにより、一時的に生物量が減少するため、処理能力が低下します。 そのため、なるべく洗浄をしないようにするために、前段にフィルターや泡沫分離装置を設置する手法が一般的になりつつあります。